教習開始前


 入校前にはWebにて、二輪免許を取得された中高年の方々の教習日記を興味深く拝読していましたが、免許種目を何にするのか、まず考えました。自宅と職場の往復に自家用車を、初春や初秋の晴天時限定で自転車を利用していますが、自家用車が家族ドライブ用に購入したバカでかいミニバンということもあり、原付二種スクーターでの通勤を考えていました。従って、普通二輪小型限定AT免許で充分かと思っていましたが、自動車学校の入校説明会でやんわりとAT教習のほうが難しいことや普通二輪MT教習のほうが免許取得後に多様なバイクに乗ることができるとのことで勧められ、優柔不断な性格から普通二輪MTを選んでしまいました。

 入校時に体育会系の雰囲気漂う二輪小屋に案内され、これからお世話になるだろう普通教習車のCB400と参考のために引き出された大型教習車のCB750の大きさに圧倒されてしまいました。引き起こしできるか試されましたが、先生の行動を観察しつつ中腰の状態でハンドルとガードを両手を使って持って押し出すように力をかけたところ、何とか無事立てることができました。サイドスタンドやセンタースタンドもなんとか出すことが出来きました。

 教習初日までに何を準備したら良いのかもほとんど考えていませんでしたが、入校後にヘルメット、グローブ、ウェアそしてかかとのしっかりした靴をどうしようか悩みました。バイク専用品は高価なものばかりだったので、とりあえずグローブは防寒用の厚手革手袋で、ウェアと靴はスキーウェアとスノトレでそれぞれ代用することにしました。

 ヘルメットだけは二輪小屋の貸与品がくたびれたような印象だったので、新規に購入することにしました。これまで私の生活には関係ないと思っていたバイク屋さんに2,3度通って店員の方に相談しつつ選んでもらったものは、オープンフェイスタイプのOGK社アヴァンドIIというジェット型ヘルメットでした(上の写真)。デザインが良く比較的廉価だったことと、Webでの評価が悪く無かったことから選びました。不思議なことにヘルメットを被ると昂揚した気分になりました。田舎町の中学生だった時に自転車通学を認められ、新品のジェット型ヘルメットを被った頃を思い出したせいかもしれません。

 あの時から40年経ちましたが、精神は若い時のまま全然変わっていません。精神年齢が低いとも言うべきでしょうか。約2000年前のローマ時代の古代遺跡を訪ねた際に現代の我々とほぼ変わらない生活を既に営んでおり、今と異なるのは電気の有無くらいしかなかったことに愕然としたことがありましたが、人間の精神は時代や年齢に関係ないのかもしれません。